▼ 秘密のレッスン4
「ユヅキさんが好きです俺…。ユヅキさんは?俺のことどう思ってる?」
「私直人くんが憧れるような人じゃない。アキに内緒で今でも章ちゃんとそーいうことしてるんだよ本当は。今日も章ちゃんとこに行くつもりだったの…」
衝撃の真実だった。
微塵も疑ってなかった、あの男とヤッてたなんて。
「好きなの?好きでシテるの?」
「………」
何で答えねぇの?
誰でもいいわけ!?
「俺は好きじゃない人とは絶対にしない。したいとも思わない。浮気もしないし、ちゃんと言葉にもするよ。ユヅキさん、あいつ切って俺を選んで!俺がユヅキさんだけを愛すから…」
強引にユヅキさんを引き寄せて抱きしめる。
「直人くん…言葉で縛らないで…。私ずっと一番になったことないの。好きになる人みんな私を二番目の彼女にして…だからもうそれでいいの、私…。直人くんがどんな奇麗なこと言ってくれても、きっと信じてあげられない…」
血の通っていないような冷たい目だった。
これがユヅキさんの素の顔なんだって。
「見る目ないんだよ、ユヅキさん。でもみんな一番にしてくれなくてよかった…。だってそしたら俺が全部一番をあげられる…。きっと思うはずだよ、俺に愛されてるユヅキさん見て、逃がした魚は大きかったって…。いいよ最初は身体だけでも俺、俺の全部好きにしていいよ。その変わり、ユヅキさんの心貰うのは俺だけだから!」
強がってそう言ったんじゃないかって。
目の前のユヅキさんは困惑した顔で、でも泣きそうな顔で。
抱きしめている腕を緩めてオデコをくっつくける。
「直人くんに出逢わなければよかった…」
そう言ったユヅキさんの頬をスッと一筋涙が落ちた。
この人に色んな色を見せてあげたいって…