▼ イニシャルH7
「もう限界?」
クって喉を鳴らしてエロ目全開の直ちゃん。
自分だって何度も我慢汁出してるくせにぃ…
だけどそんなのどうでもいい。
「うん限界。ずっと直ちゃんと繋がりたかったよ…」
「可愛い。好きだよユヅキ。すげぇ好き。ユヅキは?」
「大好き…」
「それだけぇ?」
どら焼き型の口をほんのり尖らせて聞くから私は首を左右に振って耳をパクっと舐めた。
ハァッ…って直ちゃんが甘く吐息を漏らすから耳に軽く唇をつけたまま「愛してるよ、直ちゃん」…普段そうそう言うことのない愛してるって言葉を、私はここ最近直ちゃんにだけ何度も伝えている。
決まって私を誘導する直ちゃんだけど、その気持ちに嘘偽りは一切ない。
「俺も、世界一愛してるよ、ユヅキのこと…」
「嬉しい…」
「もっと言って?俺ももっと聞きたい、ユヅキの愛してる…」
チュってキスをせがむ直ちゃんをギュっと抱きしめてキスをしてあげた。
「ん。好き…大好き…―――愛してる、直人…」
「俺も、好き。好き、マジで愛してる…ユヅキ」
甘ったるいぐらいの愛言葉を何度も直ちゃんに伝えるたびに、それ以上のものを返してくれる。
こんなに好きになれる人なんてもう、絶対にいない。
クリスマスイヴの初雪だって吹っ飛んじゃうぐらい直ちゃんしか見えない。
切りたての短い前髪が汗でヘナって額についていて、それを指ではらうと目が合った。
紅い唇を指でなぞるとチュって音を立てて吸いつかれて。
だから直ちゃんのお尻を指でなぞったら「こら!」って困った顔。
「気持ちいいくせに…」
「そうだけど、くすぐったいっていうか…」
「後でいっぱい舐めてあげるね」
「…うん」
そう言って漸く直ちゃんを私の中に招き入れた。
いつもと違う私が上の体制に、当たる箇所もまた違っていて。
子宮の奥がむず痒い。
新しいベッドは勢いよく弾んでもビクともしなくて我ながらいいセンスだって思った。
「あっ、気持ちっ…」
パンパンって肌が擦れる音と接合部分から漏れるいやらしい水音が部屋の中に充満している。
直ちゃんにギュッと抱きつきながら跳ねる私を下から突き上げる直ちゃんはかっこいい以外の何者でもなくて。
私を熱く見つめる瞳に、想い合っているというのにドキドキが止まらないんだ。
濡れた唇から漏れる熱い吐息に身体の全部が反応する。
もっと触れたい…
もっと触れて欲しい…
「直ちゃんっ、愛してるっ」
小さく呟いた私に直ちゃんが優しく微笑んだ。
ギュッて私を抱きしめて胸に顔を埋める直ちゃん。
「愛してる、ユヅキ」
私がこの世に生まれてきたのは、こうして直ちゃんに愛されるためなんだって思う。
愛し、愛されて幸せになるために私はこの世に生まれてきたんだって。
絶頂に近づくにつれ、身体が釣りそうになる。
激しいリズムと、快感に身を任せて…
気づいたらベッドの上で2人で大きく呼吸を整えていた。
一瞬意識飛んだ?
「ユヅキ…大丈夫?」
「直ちゃんギュッてして」
「こっちおいで」
「ん…」
「可愛い…」
直ちゃんもかっこいいよ…
そう言いたかったのに急激に睡魔が襲ってきて。
「ねむ…」
「終わるとすぐ寝ちゃうのな、お前…ほんと可愛いすぎる」
遠のく意識の中でそんな甘ったるい直ちゃんの声が聞こえた気がした。
真夜中に目が覚めた私の薬指には、いつの間にか可愛らしいデザインの指輪が嵌められていて。
私を抱きしめたまま隣で眠る直ちゃんの首に私も買ってきたアクセサリーをつけた。
「ユヅキサンタからのプレゼントだよ」
チュッて軽いキスをして、また眠りにつく。
明日雪が積もってたら雪合戦しようね!
*END*