▼ ピンク色の猫4
「そんな攻めないでよ…」
なんて言ったら負けなのかもしんねぇ!
けど、このままだと俺、この人にヤラれる…
「俺がするから…」
苦し紛れなその言葉に、ユヅキさんは「する?いいよ、私がシてあげる!」猫耳すら見えるんじゃないの?ってくらい目をランランとさせている。
だから何か悔しくて。
俺はユヅキさんの腰に腕をかけてクルリと反転させる。
壁を背に、ダンッ!と両横に手をつくと、息をのんで静かになった。
至近距離で、唇すれすれまで近づいて…
「ユヅキ…」
小さく名前を呼ぶと「…はい」さっきの借りてきた猫状態。
真っ赤な頬で俺を見つめる瞳は潤んでいて、赤めの唇は微かに触れあうだけだから物足りない空気まで出てる。
「そのまま動かないで…」
「ンッ…」
首筋に吸いついて俺はユヅキさんのニットを捲りあげて脱がせた。
上半身裸になったユヅキさんの胸を手と舌で攻める。
「アアアンッ…」
漏れた声に、危うくここが健二郎さん家の風呂場だってことを思い出して、ニヤリと口端を緩める。
「声出すとみんなに聞こえちゃうよ」
「ンンー…」
苦しそうに顔を歪めるユヅキさんがすげぇ可愛くて。
どうしてやろうか考えていたら、俺の指を口に含んでそれを妖艶に舐めだした。
チュパって厭らしい音を立てて指を一本一本舐めていくユヅキさんに、思わず見とれた俺。
上半身への愛撫が中途半端な俺に、ユヅキさんの舌は指から腕へと移動して…
「剛典も脱いでよ。私だけ恥ずかしい」
「え…ああ…」
「脱がせてあげようかぁ?」
下から上目使いで言われて…ゴクっと生唾を飲み込んだ。
はぁ、ダメだ。
俺たぶんこの人に勝てない…
「うん、脱がせて…」
素直に頷くと、フワってユヅキさんが俺に抱きつく。
「剛典…可愛い」
「はは…」
…そっからはもう、ユヅキさんの思うがままだった。
そのまま浴槽に入り込む俺達。
水音なのか、愛撫音なのか区別もつかない。
酒を浴びた俺とユヅキさんが身も心も酔い潰れるのなんて時間の問題だと思った。
俺の膝の上にラッコ座りで乗っかるユヅキさんは濡れた髪を靡かせて俺のソレをずっと触って大きくしている。
時折舌を思いっきり絡ませる濃厚なキスに、だんだん意識も朦朧としてくる。
「のぼせそう…」
そんな俺の言葉に耳元で「覚醒させてあげちゃう」言うなり、デカクなりすぎてる俺を指で掴んで自分のソコに宛がった。
上からお湯と一緒に俺を飲み込むユヅキさんをギュっと抱き締める。
甘い肌に噛みつく勢いで舌を這わすと「ンッ」って小さくユヅキさんが鳴いた。
まだ俺にも反応してくれるんだって、ちょっと嬉しい。
「やべえ、気持ちぃ…」
「剛典下から動いて」
「ん」
大きく円を描くように斜めに腰を付きあげると「ンアッ、イイよっ…」褒められた。
だからそうやって何度も腰を振ると、チャポン、チャポンって音が鳴って。
汗なのか、水滴なのか、ユヅキさんの身体を滴が滴り落ちていって…
それを舌で舐めとると、やっぱり甘い味がした。
目の前にあるおっぱいを口に含むとさすがに快感だったのかユヅキさんが上を向いて小さく声を出す。
だからもっと気持ちよくさせてあげたくて突起を甘噛みしたり、キスマークがつくぐらい吸いついたり…
「剛典…」
ガクンって不意にユヅキさんが俺に体重を落とす。
「イっちゃいそう私…」
「うん、俺もやばい…」
ユヅキさんを受け止めつつ、下から何度となく腰を突きあげる俺にギュっとしがみついてる姿は正直可愛い。
あんなに攻めていたユヅキさんだけど、最後はやっぱり男に委ねるんだって思うと、可愛くて仕方がない。
あー俺マジでもう出そう…。
「たっくん…」
耳元で吐息交じりにそう呼ばれて、俺の中の何かが目覚めた気分だった。
その瞬間、キュウンってユヅキさんの中がしまって…
うわこれマジでやばっ!
抑えられる余裕なんて何もなくって、慌ててユヅキさんの中から抜き出した。
と同時に勢いよく流れ出る白い液に、風呂場の中に浮く精子に、大きく呼吸をする。
「すっげぇ気持ちよかったんだけど。つーか何、最後のたっくん…あれ反則だから!」
「だってイクって思って…」
「もう本当、エロイんだから、俺の彼女は!」
「…剛典…すき」
俺も好き…ぐらい言わせてよ!
言葉を発する前にキスで塞がれた唇。
何度も何度もキスしたから俺も潤いを増している気がした。