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「ごめん、俺白川の気持ちには応えられない。やっぱり黛が好きなんだ」
以前みたいに、何でもかんでも許せるほど好きというわけではないけど、このまま付き合いたいと思うくらいには好きだ。
「…そっか」
白川は眉を下げ、静かに呟く。罪悪感が俺を襲った。どうしようもないことだが、白川のことは友人として好きだし胸が痛くなる。
ちらりと黛に目を向けると、むすりとしていた。当たり前だが申し訳ないとは思っていないらしい。
「残念だな、僕の方が幸せにできると思ったのに」
「あ?」
白川の言葉に黛がすぐに反応する。
「黛くんは宇津木くんを幸せにできない――今までだってできなかったでしょ?」
黛は舌打ちし、苦虫を噛み潰したような顔を浮かべた。慌てて否定しようと思って口を開くが、俺が喋る前に黛が言葉を発する。
「こいつを幸せにできるのは俺だけだ」
はっきりと言い放つその姿に、俺は目が離せなかった。
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