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白川には昨日のうちに話があるということは連絡しておいた。しかし黛が早く来たので、白川の講義が終わる時間までお菓子でも食べて待つことにした。
「黛、頼むから手は出さないでくれよ」
チョコを食べていた黛はうざったそうに俺を見た。
「昨日からそればっかだな」
「いや不安で…」
「俺はお前の知り合いに手出したことねーだろ」
ぼそりと呟かれた言葉を聞いて、そういえば…と頷く。黛は確かに絡んできた人には暴力を振っていたけど、月島を始めとする俺の知り合いは誰一人怪我した奴がいない。
なんで俺今まで気づかなかったんだ、と自己嫌悪する。
「…ま、俺をキレさせたら黙ってるなんざ無理だがな」
黛はニヤリと笑う。…し、白川は大丈夫だよな多分。黛をキレさせるようなことはないだろうし。俺はそう思いながら少し不安を胸に残した。
「ごめん、待ったかな」
「いや大丈夫」
白川は小走りで俺たちのもとへやってきた。そして俺たちの向いの席に座ると、小さく首を傾げた。
「それで、話って…」
「こいつにもう手出すな」
俺が口を開く前に、黛が言い放つ。白川は目を丸くして驚いた。やばい。顔がにやけそう。
「それって…僕に諦めろって言いたいんだよね」
黛は無言で頷く。白川の視線が俺に向けられた。
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