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「おまえとハジメの関係は既に聞いている」
「はあ…。……えっ?」
俺は目を丸くしてハジメに視線を遣る。ハジメは当然というように頷いた。
「え、ええー……」
親に話すの早すぎじゃないか?
「和宏には契りを交わしてこっちの世界で暮らして欲しいところだが――こっちは人間を嫌っている者もいるし、何より和宏が生き辛いだろうからな」
「ハジメ、おまえが人間界で暮らすがいい」俺の意見は無視して息子に話しかける父親。待て、待て待て。ツッコミどころがたくさんあるぞ。まず契りってなんだ。そんなもの交わさないといけないのか? そして人間を主食にするだけでなく嫌ってる奴もいるのか? まあそれはまだ納得できるけど……ハジメをずっと家に住ませろってことなのか? これは。
「まーそのつもりだったし。兄貴に会わせたくねえしなー」
「……まあ、そうだな」
……兄貴どんだけやばいやつなんだよ…。まさか、今帰って来て鉢合わせるとかないよな。
血の気が引いた俺を見て、ハジメはばしばしと背中を叩いた。
「今日は帰ってこねーから大丈夫だぞ!」
「そ、そうか」
ほっと息を吐く。「おー帰ったぞー」
「あ、兄貴」
……あ、兄貴じゃねーよ!
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