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「じゃ、行こーぜ!」
「……え、まさか今からとか言わないよな?」
「今からだけど?」
「いいい今から!?」
「今からだけど?」
俺は口を引き攣らせてハジメを見つめる。ハジメはすっと立ち上がると、俺の腕を掴んだ。
「こっからそう遠くねえから、日が暮れる前に行った方がいいって」
「……え、なに、日が暮れるとなんか問題があるのか?」
恐る恐る訊ねると、ハジメは無言で俺を見つめた。
「…な、なんだよこの沈黙は」
「いやあ、…かずひろがそれでいいならいいけど…」
その含みのある言葉は何なんだ。お前いっつもはっきりものを言うじゃないかよ。何で言ってくれないんだ。言えないことなのか?
「……い、今からでお願いします」
「おお、いいぞ!」
俺は立ち上がって、スマホを持ち上げる。スマホって、繋がる…んだろうか。一応持っていくか。俺はズボンのポケットにスマホを突っ込むと、ハジメに向き直った。
「で、どう行くんだ?」
「ん、じゃあついてきてくれ」
ハジメはにっと笑うと、部屋を出た。
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