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「じゃあお前は何が主食なんだ?」
「おれはー、甘いものかな!」
「甘いもの?」
俺は普通に甘いもの好きだけど、主食にするのは流石に無理だ。考えただけでうげえ、となる。
「つーことでなあなあかずひろ!」
「……分かった分かった、甘いものな」
やったー! と喜ぶハジメ。俺は棚にチョコチップクッキーがあったはずだと立ち上がって部屋を出た。
「――であるからして、ここは……」
ふわ、と何回目かの欠伸が出る。隣からちょいちょいと肘で突かれ、俺は半目で横を見た。
「……何」
小さな声で友人に問いかける。友人の千草はにいっと笑う、それがハジメと重なって――俺が寝不足である原因と重なって、俺は少しいらっとする。
「眠そうだな」
「…ちょっと、わがままなやつを相手にしてたから」
「何、子ども?」
「まあ、そんなもん」
「そんなもんって」あまり納得いってなさそうな返事をすると、前を向く。もう一度欠伸をして、俺も黒板を見る。
昨日寝る時にハジメがずっと騒がしくて、結局あまり眠れなかった。夜中だし、ハジメは誰にも見えないから怒鳴るわけにもいかないから、俺はハジメが寝るまでずっと起きていた。
――今日は絶対早く寝るぞ。そう意気込んだ数分後、俺の意識は沈んでいた。
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