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「兄貴のゲーム壊して逃げてきたから」
ずるっと体が傾く。ゲーム壊して逃げてきたってなんだそれ。
「帰れ」
「はあー!? なんでなんで」
「いやだからそれは俺の台詞だって。ゲーム壊したくらいで俺の家に住もうとするなよ」
「くらいでっておれの兄貴めっちゃ怖いんだからな」
「いや知らないし」
ばっさりと切るが、ハジメは目を閉じ、いやいやと首を振る。だだっこのような姿にいらっとする。
「まあいいじゃん? ちょっとくらい」
お前はいいかもしれないけど俺は良くないんだよ。しかし奴はこの部屋から出ていくつもりはまったくないようだし俺に説得できる気がしない。俺は諦めて溜息を吐いた。
「……頼むから大人しくしててくれよ」
「おう任せとけ」
ハジメは俺の返事を聞いてベッドに飛び込んだ。今まで聞いた中で一番信用ない「任せとけ」だった。
「あとお前は床な」
「え、やだ」
お前居候の身で厚かましいな!
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