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微妙な空気になってから数時間、俺たちは再びゲームをしていた。時計をちらりと、見ると、結構いい時間になっていた。俺が時計を見た後、会長も続いて時計に目を向け、ぐっと背伸びをした。
「そろそろ風呂入るか」
「はい」
――風呂。そういえば、一般生徒の部屋に風呂はないが、ここはどうなんだ? 大浴場なんだろうか。大浴場なら、別々にいかなければならない。
「沸かしてくるから待ってろ」
「……あ、はい」
会長はPCを閉じると、俺の頭に一度手をぽんと置いてから部屋の奥へ向かった。どうやら部屋にあるらしい。流石というか、なんというか…。まあ、わざわざ行かなくていいのはありがたいけど。ずらしていくのも面倒だし。
「……はあ」
俺は数時間前のことを思い出して息を吐く。思い出すと、再び胸がどきどきしてきた。まだ実感できないっていうか、前まではこんな関係になるなんて、露程も思っていなかった。人生、何が起こるかわからない。
……試すっていっても、ずるずるとこの関係を続けるわけにはいかないだろう。でも答えが出ているようなものとはいっても、踏み出す勇気があると言われたら、まったくない。性別以外でも、俺は普通で、会長は皆が憧れる凄い人だ。――俺なんて相応しくない。
俺は会長のスマホをちらりと見る。どうしよう、と考えたって仕方ないか。俺はしっかりと考えて、納得のいく答えを出さないと。…これが普通の女の子だったら相談もできるのになと苦笑した。
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