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会長って結構ハグとかするタイプの人なのか……!?
「ああああの」
「ん?」
ええと、とごにょごにょ口を動かしていると、会長はぱっと体を離してきた。
「あ、わ、悪い」
「いえ…」
どうやら会長も動揺しているらしく、きょろきょろと視線を動かして気まずそうにしている。その顔は赤くて、俺まで顔が熱くなってくる。
しんと部屋が静まる。居心地が悪くなり、俺はへらりと会長に笑みを浮かべる。
「喜んでいただけたなら良かったです」
「おう……あ、そうだ。座れよ。飲みもん持ってくる」
「え、いや俺もう帰るんで…」
「急いでるのか?」
「いやそういうわけでは」
じろりと会長に睨まれるように見られて、俺はじゃあ、と苦笑して椅子に座る。会長は、ふ、と笑ってキッチンの方へ向かった。
「……はー、びっくりした…」
俺はぼそりと呟くと、胸に手を当てる。まだ少しどきどきしている。
「麦茶でいいか?」
「っ、な、なんでもいいです」
話しかけられ、どきっとして声が上擦る。会長と目が合うが、会長はもういつも通りだった。……まあ、会長ってモテるだろうし。ああいうのも慣れてるんだろうな。――と考えて、何故か傷ついている自分に首を傾げた。
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