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「あれっ、小田原くん」
担任が俺を見て目を丸くする。俺はふふんと胸を張る。
「今日は完徹です!」
「いや、そんな胸張って言われても」
「まあいいや。とりあえず授業中に寝たらだめだからね」担任は俺に興味がないのか、注意をするとさっと視線を外した。
欠伸をして、スマホを確認。ピカピカと光っていて、俺は誰なのか確認するためロックを解除する。そして、表示された名前を見て、思わず声を出しそうになった。
『今日もあそこに来い』
会長からだ。あそこ――っていうのは、まさかあの花壇? いや、というかいつ行けばいいんだ。これだけ送られても困る。
『いつ行けば良いですか?』
『放課後』
うーん……なんというか、淡白だな。まあ絵文字とか顔文字大量にあっても反応に困るけど。
会長がゲームにはまってくれたのはいいが、対面で話すとなるとやっぱり緊張してしまう。俺はうううんと頭を悩ませて文字を打つ。
『分かりました』
俺も中々淡白だな……。自分でそんなことを思いながら、送信ボタンを押す。そして息を吐いた。こううやりとりも結構緊張する。
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