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俺はルンルン気分で帰宅した。大量に買ってもらったアクセをベッドに放り投げ、腰かける。結構重くて疲れた。こういう時送ってもらえないのがな…。勿論送るとしつこく言われるが、そうなると家バレするので、毎回断っている。
ぴ、と冷房をつける。汗を拭いながら天井を見上げる。
「さて、明日はどうすっかな」
試験は朝で終わり。昼は家でだらだらとしてもいいけど、誰かに冷たいもんでも奢ってもらうのもありだな。三条は今日会ったから暫く放置でいい。そして甘味処……というかそういう店をたくさん知っているやつにしよう。――となると。
「えーと……」
た、た、た、……と頭文字を口にしながらスマホを操作する。高宮という文字を見つけ、にやりと笑う。
『お久しぶりです! 明日の昼から暇なんですけど、会えませんか…?』
年上なので敬語を使う。確か以前に敬語はいらないと言われたが、まあそういうところはちゃんとする良い子ちゃんアピールだ。
プルルル、と電話がかかってくる。少し焦らして、電話をとった。
「もしもしっ!」
『……よぉ、元気してるか?』
くく、と笑う電話の相手。高宮誠二。どっかの会社の偉い人らしい。恐らく社長とかだろう。何故ならいつもピカピカしている靴と運転者つきの車、ぴしっとした高そうなスーツ。オールバックにカリスマオーラ漂う男だからだ。まあ人相はちょっと悪いが。
「はい。まあ…ちょっと暑さでダウンしてますけど」
あはは、と苦笑ぎみに笑う。最近暑いからな、と笑い混じりの声が聞こえてきた。
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