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放課後、小竹優がにこにこしながらやってきた。目を細めて見下ろすと小竹は不思議そうな顔で首を傾げた。
「どうしたの?」
「……俺になんか隠してることあるよね?」
「……隠してること?」
「お前が男ってことだよ!」
びしっと指を突きつけると、小竹は目を丸くした。そしてふうと息を吐くと、じろりと睨むように俺を見た。
「なんだ、バレてんだ」
「……バレなかったら何も言わないつもりだったのか?」
「そりゃね。僕のこと知らないからあんたを選んだってのもあるし」
こいつ、態度を一変させやがった。これが素なのか? ……しかも、今の発言だと、俺じゃなくても良かったようだ。つまり、何から目的があって俺に彼氏役を頼んできたわけだな。考えられるのは本当に付き纏われてるということだが。……どうなんだ? クラスメイトによるお付き纏われているのを見たことがないというし、小竹が男だというのは有名ということから、嘘というのもあり得る。
「言っておくけど、嘘じゃないよ」
「……何、付き纏われてるのがってこと?」
「そう」
今更そんなことを言われても信じられないんだが……まあいいか。
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