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「俺がお前のこと好きって、全員知ってる」
「……え?」
「つーか、俺んとこの親衛隊は俺とお前のことを応援するって奴が入隊できるルールなんだよ」
「は!? 知らないぞ、俺」
「今言ったからな」
「……知らないのは俺だけか?」

 信じられない気持ちで言えば、綾斗は大きく頷いた。

「戸部も知ってる」
「そんな…」

 がくりと肩の力が抜ける。俺が今までやってきたことって一体……。

「お前ぐらいだぞ、知らないのは」
「そうだったのか…」

 俺は溜息を吐いて、ドヤ顔の綾斗を見る。そこまでしているとは思わなかった。俺が思った以上に綾斗は俺のことが好きらしい。

「だから、周りのことは気にしなくていい」
「綾斗……」
「日向、俺と付き合ってくれ」

 綾斗が俺に手を差し出す。俺は笑顔でその手を握りしめた――。






fin.


後日談など書くかもしれません!

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