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仁が片眉を器用に上げる。カナメとハヤトが俺を庇うように前に出る。……なんか、やっぱり子ども扱いしてる?
「別にいいだろーが。ダチだし。な?」
言葉を振られ、俺はうんうんと大きく頷いた、ら、頭を押さえつけられる。カナメかハヤトかは分からないけど、何となくカナメのような気がした。
「テメェのことは信用してないからな」
「俺のことは、ってことは。――直人のことは信用してんのか?」
探るようにカナメを見る。俺は気持ちを沈ませて床を見つめる。優しくはなったけど、神洋はされていないと思う。だからこうして仁に会うことですら、気軽にできないんだ。
しかし、頭上から信じられない言葉が聞こえてきた。
「信用、してる」
「えっ…?」
頭に乗っていた手が退き、ふっと軽くなる。俺は頭を上げ、カナメを見た。少し赤くなった顔。カナメは横目で俺を見て、見るな、と眉を顰めた。
「…ま、そういうことだから。うちの総長にちょっかいかけないでくれねえ?」
ハヤトまで。俺は信じられない気持ちで二人を見る。仁は深い溜息を吐いた。
「やっぱこうなったか……」
やっぱ、ということは、分かっていたのか? ……えーと、何を? 話についていけていないのは俺だけのようで、カナメとハヤトはふん、と鼻を鳴らした。
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