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「……付き合うって言っても、アリかナシかを決めてもらうだけだぞ?」
俺がそんな感じだからか、城野は俺の顔を覗き込んで静かに言った。俺はきゅっと一度唇を噛み締めると、顔を上げる。
「……じゃあ、い、一週間で」
長期間は避けたい。一週間以上だというなら一週間がいい。城野は笑った。
「まあそう言うだろうと思っていた」
俺が最短の期間を言うことを分かっていたらしい。それを考えての一週間だったのか。長すぎず、かと言って短すぎるわけでもない。ただ、生徒会のない日はどうするんだろう。生徒会がないということは城野にも会わないということだ。少しだけ上目遣いになって窺い見ると、何を勘違いしたのか顔を近づけてきた。俺は慌てて距離を取る。
「ちょちょちょ! なに……っ」
「お前が誘うような目で見てくるから…キスくらいオーケーじゃねえ?」
「オーケーじゃねえです! てか誘ってないです!」
こいつ油断も隙もねえな! っていうか今のでだめなら、俺はこれから一体どういう風にこいつに接していけばいいんだ。
あと、キスを許すような軽い男じゃないと俺は声を大にして言いたい。というかさっき自分で俺のこと真面目とか言ってるんだから分かってほしい。
「それで? 俺を惑わした目的はなんだ?」
「だから惑わしてなんかないって……!」
むっとして声を荒げると、城野は愉快そうに笑った。からかわれたことが分かり、顔が熱くなる。ぽんと一回頭を叩かれ、目で続きを促してくる。
「あの…具体的に何をしたらいいのか、って訊きたくて」
「何をしたらいいか? お前は俺のことだけ考えとけばいい」
やるのは俺、と城野が自分を指差す。
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