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「お前は、どう思う」
「おれ…?」
「俺が迷惑しているように見えるか?」
礼二は俺を見て、小さく頷く。そして、ぎゅっと膝の上の手を握る。
「でも…」
「でも?」
俺は礼二の顔を覗き込む。目があった。礼二は真っ直ぐ俺を見つめる。
「隆と一緒にいたい」
「は」
俺は口を開けたまま固まる。顔が熱い。きっと、今、顔が赤い。男同士で見つめあって、片方は顔が赤いとか、誤解されかねない状況だ。こいつの言葉はストレートだから、心臓に悪い。口説かれているのでは、と勘違いしてしまいそうだ。
「あ! 礼二!」
突然聞こえてきた大きな声。俺は情けなくもびくりと体を震わせた。礼二が左を向く。俺もそれに倣って首を左に向ける。
ハニーブラウンの髪に、俺より低いだろう身長。そして可愛らしい顔立ち。一見可愛い女子のようだが、そいつは南橋の制服――男物――を身に着けていた。
「やっぱりここにいた。お前――……ん?」
男はあきれ顔で近づいてくる。そして、隣にいる俺を見て、訝しそうに眉を顰める。
「ええっと、あんたは…」
答えようと口を開いた時、男は手の平を叩いた。
「あ! もしかして、隆さん、ですか」
礼二から聞いていたのだろうか。自己紹介する前に男は俺の名を口にした。
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