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「す、数日前ですけど…」
「俺がいなかった日か」
俺は小さく頷く。金山は舌打ちすると、倒れている男たちを蹴飛ばし、鼻で笑う。なんてあくどい顔だ。ほんと怖いなこいつ。無言で屋上から出て行こうとする。金山行ってから戻ろうと思っていたが、入り口の所で立ち止まり、ちらりと俺を見る。早く来いと目が言っている。そこで思い出した。俺、金山の昼飯買ってないから弁当を渡さないといけないんだった。げんなりとしながら金山に近寄る。金山は何を考えているのか分からない顔で俺を見る。そしてふいっと顔を逸らし、屋上から出て行った。俺もそのあとを追う――前に、男たちに合掌した。これ懲りたらに俺を巻き込むのはやめてほしい。頼むからなと念じて、俺も屋上を後にした。
教室へ向かうと思っていたが、金山はなぜか違うところへ向かおうとしていた。俺の弁当はこっちにはないぞ? 頭がクエスチョンマークで埋まる。こっちにあるのは…食堂や売店だ。まさか、弁当だけじゃ足りない、ってことか!? 俺は金山の後ろでそっと財布を取り出し、金を確認する。…俺、今日は昼飯抜いたほうがいいかもな…。そう思うくらい悲惨な中身だった。
「おい」
はっと顔を上げる。金山が足を止めていた。危ない、声をかけられなかったらぶつかっていた。体にまた傷を作ってしまうところだった。
売店には一人もいなかった。お昼のピークを過ぎてしまったからだろう。まあ、人が多くても金山を見たら散っていくだろうけど。
「さっさと買え」
「えーと…どれがいいですか?」
「ああ? なんでテメェの食べるもんを俺が決めなくちゃいけねえんだよ」
……えっ?
一瞬何を言われたのか分からず、俺は目を丸くした。
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