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屋上に着くと、この前の不良たちが待っていた。下品な笑みを浮かべながら、ヤンキー座りをしている。
「岡田、金山いねえじゃん」
俺をここまで連れてきた男は岡田というのか。そういえばこの間、殴られているときにもそう呼ばれていたような気がしないでもない。
岡田はふふんと笑って偉そうにしながら、俺の髪を鷲掴んだ。
「いっ!」
いってえ! 髪抜ける! 禿る! ぶちぶちと何本か抜ける音がする。涙目で何とかして岡田の手を放そうと手を伸ばした時。
ガン、と大きな音が鳴る。驚いてびくりと体が震える。
「おいクソ共。何やってんだ、ああ!?」
金山だ。…来たんだ。声を聞いても信じられなくて、俺は屋上の扉を見る。するりと髪が岡田の手から抜け、すんなりとそっちを向くことができた。
金山が俺を射抜くように見る。大きく舌打ちすると、こっちへ大股で歩いて来た。漫画ならどすどすと効果音がつけられるなとぼんやり思った。
「おい眼鏡。テメェふざけんなよ」
「え、え」
「昼飯はどうした」
えっ今それ言う!?
きっとこの場にいた金山以外の皆が思っただろう。
「や、あの…行ってる途中に連れて来られて…」
「はあ? これくらい自分でどうにかしろよクズ」
自分でどうにかできると思ってんのか!?
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