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「それで、一体どういうことだ。早く話せ」
「分かったって。ちゃんと話すから」
白木は呆れた顔で肩を竦める。落ち着けと目で咎められて、俺は大きく息を吐くと、一度目を閉じる。目を開け、周囲を睨んだ。さっきから視線が鬱陶しいのだ。クラスメイト達はさっと顔を逸らした。
「怖い顔しないでよ、まったく…」
白木が溜息混じりで呟いた。見ると、顔を手で押さえている。
「まずちょっと訊きたいんだけど、津村くんと高浜くんは元々交友があったの?」
「いや、恐らく知り合ったのは最近だ」
「……じゃあ、最初から利用するために近づいたわけじゃなさそうだね」
「つーことは…」
顔を顰める。「バレたってことだね、親しいのが」白木は真剣な顔で頷く。俺は血の気が引いてスマホを手に取る。先程届いた大樹のメールを開き、返信を押す。
「…あと、京くんが最近大人しいのは、津村くんが原因みたいだね」
そういえば、以前は京の起こした問題の報告書が山のようにあったが、ここ数日はまったくだ。京は――津村仁に逆らえない。一度京と津村が話している時に遭遇したことがあった。津村が冷たい目で京を睨み、京は…。
いや、今はそんなことを考えている場合ではない。大樹に連絡だ。
「…僕も注意して見ておくよ」
「わりい、頼む」
頭を下げると、白木は目を丸くした。そして目を細めて笑った。
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