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「焦ってないよ」
「そうか? まあそれでいいけど」
レンは余裕一杯の顔で笑う。僕は紅茶を飲み、Yに視線を遣る。
「ヤマネたちの体調を治すことってできないの?」
「できないことねえけど、やらないゾ」
「なんでやってくれないわけ」
「やりたくないから」
あ、そう。僕はそれだけ言ってYから視線を外した。ヤマネたちのことを教えてくれるってことでついて来たけど、無駄だったかも。Yがレンと同じ部屋で、繋がってることが分かったのは良かったけど。でも、それも計算して僕を呼んだ気がする。
「僕、帰るよ」
「え、来たばっかじゃん。紅茶だってまだ残ってる」
「きみたちの相手が疲れたんだよ」
「俺たち疲れることしてないけどナ」
「うん」
……ニヤニヤした顔で言っているそれが疲れる要因だよ。紅茶は勿体ないけど、これを飲んでる時間があるなら部屋に帰ってヤマネの様子を見たりアリスに癒されたりする方がいい。
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