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「俺は藤堂平助だ。平助って呼んでくれな! あ、敬語もいらねぇから」
「原田左之助だ。新八が世話になったな」
「ええそれはもう凄く」
「采架ちゃんヒデェ!」

 私が顔を顰めて新八さんを見ると、分かりやすく動揺した。それを見た赤髪――原田さんは少し驚いた後クスリと小さく笑った。その後ろで新八さんに人差し指を向けながら大笑いしているポニーテール――平助くん。
 そしてあとの一人なんだけど…。チラッと茶髪を見遣るとゲーム機を凝視していた。興味あるのかな。頼むから壊しはしないでくれえええ。

「おい、総司も何か言ったらどうだ」

 新八さんはさっきと違い、鋭い眼光で茶髪を見ている。しかし右手には漫画(しかも少女漫画)が持たれている。全て台無しだ。
 茶髪は漸くゲーム機から視線を外し、私を見た。数秒間があった後口許を上げて言葉を紡いだ。

「沖田総司だよ」

 え、それだけ。まあ別にいいけども。沖田さんは続けて言った。「ところで、これは何?」その指はゲーム機とテレビを差していた。やっぱり気になるんだ…。

「それはテ」
「テレビとゲームだぜ、こりゃあ本気でスゲェんだ!」

私の言葉を遮って意気揚々と言い出す新八さん。最近新八さんが出しゃばりすぎてウザいんだけど。
 私は横目でジトリと睨んだが、反応は何もなかった(というか気付かなかった)。

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