2 「新八さんならあっちにいるよ」 どうでもよさげに呟いた茶髪の指す方向に目をやった。そこには家庭用ゲームに熱中している駄目大人の姿。 いや、つーかマジ空気読めよ!? 何でこのタイミング!? 「えっ、何やってんだ? 新ぱっつぁん」 興味津々といった様子で素早く近づいていくポニーテール。ああ、子供みたいだ…。新八さんも子供っぽいけど。 かなり集中しているのかポニーテールの言葉に何も反応しない。というか今更だけど新八さん凄い馴染んでるよね。もうすっかり現代人だよ…。慣れって怖いわ。 「なあなあー」 「だあああああ! 失敗しちまったじゃねぇかあぁぁ!」 「えぇっ!?」 なんて大人げない人なんだ。ポニーテールはゲームやってるなんて分かんないんだがら八つ当たりなんて可笑しいでしょ。 ポニーテールに怒鳴った後、またゲームに視線を移した新八さんに、私は深い溜息を吐いてコンセントを抜く。「あああー!」 「取り敢えずゲーム止めようか」 にっこりと笑みを浮かべてコンセントを床に叩きつけると何故か真っ赤になっていた新八さんは次第に真っ青になる。 |