夏樹とユキ


「っ、ひ、」

俺が頬に指を滑らすとあいつは上擦った声を出した。
なんだよ、まるで俺が今から悪い事しようとしてるみたいに。

「まあ、良い事でもないけど。」

ああどうか、あいつ等だけには見つかりませんように。

怯えてしまった唇に俺は思いきり噛みついた。








(つり球)



20120430/00:33


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