ノクスとユーリ
「それは君が自分でくくっているのかな」
それ、と言われた場所は己の髪だった。
「…三つ編みですか?はい、自分でしてます」 「そうか」
ユーリさんは僕から目線を逸らし、「ねむい」と一言呟いた。
「私は今から少し寝る。起こさないでくれ」 「あ…!あの、僕、も一緒に寝ていいですか、」 「別にかまわないが」
くあ、と小さく欠伸をするユーリさんの傍へ駆け寄る。しゅるり、三つ編みをほどいて彼に抱きついた。その反動で二人ともぼすんとベッドに沈む。びっくりしているユーリさんの額に口づけて、リボンをひらり。
「それで、次に起きたときに僕の髪をくくって下さい」 「……成る程。暇つぶし位にはなりそうだ」
ユーリさんは嬉しそうに目を細めて、僕の頭を撫でた。
20120402/23:35
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