あとがき

あとがき | ナノ
ここまでお読み下さり、本当にありがとうございます。

この小説は1ヶ月程で勢いに任せて書いたものですので、至らぬ点は沢山あると思います。
とにかくスピード執筆をした記憶があって、読み返すのが恐ろしいです…。




↓ここから下、盛大に本編のネタバレを含みます。


元々この話は高校生の時に考えたもので最初と最後だけは書いてあったのですが、何せ飽き性なもので一年以上も放置しておりました。
5000文字以上の文章を書いたことがなかったのも、筆が進まなかった所以です。


○桜が舞う描写で始まって、紅葉が舞う描写で終わる
○秋が死んだ春に物語が始まり、秋と出会った季節に物語が終わる
○最後は告白シーンにする

その三つだけは始めから決めてあり、私の中でとても大切なものでした。
後は、物語全体を通して「秋からの解放」をテーマとしていました。

話の内容自体は全く難しいものではなく至ってシンプルな内容だったのですが、私の構成力のなさと言葉選びの問題でごちゃごちゃとしてしまった部分が沢山あるかと思います。申し訳ありません。



さて、最初に、章の名前についての解説です。
書き始めた当初は何も考えておらずパッと浮かんだ題名をつけていたのですが、体育祭の章から季節をイメージした題名になるよう心掛けておりました。
喜雨は夏の季語なのですが、「夏に季節が繋がっていくことをアピールする」という意味で、六月の章に使用しました。

時系列としては「光は・日常を為すべきだと、刹那」=四月、「新緑の香りと澄み渡る青空」=五月、「強まる雨足、喜雨の調」=六月、「夏の花火と泡沫の心」=八月、「白露の夜と本心」=九月、「事実の日記、満月の宴」=十月、「光は」=十一月となっています。
因みに、「宴」=「学園祭」の比喩です。


次に、内容についてです。
一番初めの「何回目かな、これ」というセリフですが、これは「桜が舞うのを見て秋が死んだことを思い出すのは何回目かな…」という意味です。
また「追憶」の中で出てくる秋は春乃のことを責めていますが、あの秋は春乃が作り上げた虚構の秋なんです。本来の秋はあんな酷いこと言いません。春乃は「秋が死んだのは自分のせいだ」と思い悩んで自己を責めるあまり、あんな秋を創造してしまったんです。


そして、最終章の「俺は秋が好きだったよ」というセリフですが、これは「秋(人物)」と「秋(季節)」を二重でかけています。
…ですが、ただの自己満足のようになってしまいました…。


もう一つの長編「百合の花の叫び」の主要人物は「ふわりと舞う桜は」に登場する会長、多田樹ですので、興味のある方は御覧ください。大学生同士の話です。

ここまでお付き合い下さり、ありがとうございました。



2016.2.17





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