某所−
あんぱん生活5日目
今日も僕は攘夷浪士の張り込みをしている・・・のだが
仕事に集中できていない。
何故なら・・・涙で何も見えないから
三ヶ月前−
『おい・・・何ニヤけてんだ?お前』
『フフフ、副長聞いてくださいよ。ついに僕にも彼女ができました!!』
『・・・寝ぼけてんじゃねェぞ。そんな事より、仕事・・・』
『彼女の****ちゃんですっ!』
『初めまして。退さんとお付き合いさせていただいております、****と申します』
そう言って彼女は副長にペコッと頭を下げる。
『副長に紹介しとこうかなぁって。あっ!可愛いからってちょっかい出さないでくださいね!じゃあ、局長にも紹介しに行くんで。おいで、**ちゃん』
初めてできた彼女はとても可愛い。しかも僕を好いてくれている。
えっ?どうやって付き合う事になったって??
実は・・・彼女が僕に告白してきたから。
ある日、いつも行くコンビニで彼女に呼び止められた
『あの・・・貴方の事が好きなんです。私とお付き合いしていただけませんか?』
僕は周りを見渡す。が、そこには自分と彼女しかいない。
『・・・えっ?僕に言ってる?』
彼女は真っ赤な顔で頷いた。
実は僕は彼女を知っていた。
このコンビニでよく見かけていたから。
(可愛いなぁ・・・あんな娘が彼女だったらいいのに)
って、思っていたら・・・
『新八くん!!僕やったよ〜!ジミーズ卒業だァァァァ!!』
『・・・お返事いただけないでしょうか?』
ヤバッ、心の声を思わず口に出しちゃった。
『じ、じゃあ・・・こんな僕でよかったら』
『はい!ありがとうございます』
と僕に微笑んだ。
――こうして僕は人生初の彼女を手にした
今日僕は非番なのに**ちゃんは仕事だ。すごくつまんない。
暇なのでミントンしているが、僕の頭は**ちゃんでいっぱいで集中なんかできやしない。
(今夜のデートはどこにいこうかなぁ・・・)
そんな事を考えながらラケットを振る。