JOY4 | ナノ
今日は美化委員会の活動日。中庭に数ヶ所ある花壇の手入れ。

服部先生と一緒に雑草を刈っていると不意に


『おいおい、**・・・そんなに乱暴にむしったら、いくら雑草とはいえ可哀想だと先生は思うんだが・・・』


どうやら、かなり乱暴に刈っていたのか雑草が散乱している。


呆然とする私をよそに、先生はその雑草をまとめゴミ袋に入れた。


『この前よりヒドイ顔してるぞ。・・・泣くほど草取り嫌だったか?』


そう言われた私は頬を触る。

指先が涙で濡れた。


先生に私の頭をポンポンと慰めるように撫でられる。

余計に涙が溢れてきて、先生は慌てふためいていた。

その姿が、あまりにも可笑しくて笑ってしまう。


落ち着いた私を見て、


『前にも言ったが、相談くらいのるぞ』


『先生って、優しいんですね。先生みたいな人と付き合ったら、毎日楽しいのかな?』


『俺はブス専だから、お前とは付き合わないぞ』


『何で私がフラれた感じになっちゃってんですか?≪先生み・た・い・な・ひ・と≫って言ったんですけど…』


『えっ?マジで告白されたのかと…うわぁ〜恥ずかしいな。お前の彼氏は…高杉だっけ?アイツは大変だろうな』


『最近、元彼になりました』


『…それで泣いてんのか。泣くって事は、まだ好きなんだろうなぁ。だから悲しくて苦しい。そういうの懐かしいなぁ』


先生は、昔を思い出したようで自分の恋バナを語り始めた。


ツッコミ所がたくさんあったが、男心というのを教わった。


『本当に好きな女には、なかなか手は出せないんだよ、大事にしたいから。男も可愛いだろ?・・・綺麗になったな、今日はもう帰っていいぞ。お疲れさん』



・・・可愛くないよ。(手が出せないから他の女で)って。


私は、彼が他の女子と会話してるだけでも嫌なのに。キスとか、それ以上とか・・・


そういう事をする晋助は大嫌い。

でも…好きなの。

晋助の隣にいたい…

我慢なんてしないで、自分の気持ちをハッキリ伝えていれば結果は違っていたのかなぁ…



**と顔を会わさなくなり数日経つ。


万斉に


『**を最近見かけないが、喧嘩でもしたでござるか?』


と聞かれ


『・・・フラれた』


と答えたら、近くにいた来島や武市、似蔵までもが驚いていた。


『私・・・**の気持ち解るッス。だって先輩、**という彼女がいるのに・・・他の女なんかと。最近笑ってなかったッスよ、**・・・』


『・・・確かにそうでござったな』


『ちょっと皆さん。男女の事はあまり口出ししない方が・・・。でも、いつも何か考え込んでるみたいでしたねぇ』


『・・・晋ちゃん』


コイツ等でさえ、**の変化に気づいていやがった。


『そろばん塾あっから、帰る』


自分が情けなくて悔しくて、反吐が出そうだ・・・。

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