JOY4 | ナノ
ハァ、ハァ…と息を整え、右掌の白濁液を見つめる。

溜息を一つ落とし、ズボンとパンツを上げ洗面所で手をゴシゴシ洗う。

真っ暗なリビングのソファに腰掛け、今度は大きな溜め息をついた。


時計を見ると、深夜11時になろうとしていた。


本当ならば、恋人の**と逢う約束だったが、大雨で中止になった。

逢えない寂しさから、恋人との情事を思い出しながら自慰行為に及んでしまったのだ。


**を好きになってからは、風俗に行かなくなった。

付き合ってからは、エロ本やエロDVDすら観なくなった。

自慰の妄想のお相手は、**。

つーか、**でしか、銀さんのギンギンさんは勃起しなくなっちまいました。

他の女なんざ目に入らねェ。


これが恋ってヤツか?だとしたら…恋ってスゲーな。




『あー、**に逢いてー』


徐に窓を開けると、さっきまで降っていた雨は止み星空が雲間に覗いていた。


受話器を手に取りダイアルをまわす。


『…あ、**ちゃん?あのよォ…今から逢いに行っていい?…うん、これからすぐ行くから。無性にお前に逢いたいんだわ』



君が俺に恋を教えてくれた


急いで着替え、バイクで走る。

逢ったら抱きしめよう。

そして囁くんだ


『愛してる』


と。


END

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