『晋助、白虎が来たでござるよ。』
『…そうか。何人だ?万斉。』
『30人程度でござる。』
『晋助様ァァァ!!青龍が来たッス!!何故か、あの銀髪達も来てるッス!』
『また子さん、騒がしいですよ。‥青龍の方は男一人女二人ですね。
女性は双方かなり美しいですね。 もう少し幼ければ…』
『武市変態、ロリコンも大概にするッス!』
『変態でもロリコンでもありません、フェミニストです!!』
晋助が用意した場所は、寂れた港。倉庫が立ち並んでいる。
積み重なったコンテナの上に、立会人の鬼兵隊4名、彼らを囲むように鬼兵隊の面々が陣取っている。
『銀さん達はここまで。決して手出しせぬよう。…行くよ、柊、桃』
『御意』
銀時達は、もどかしい気持ちを抑えながら、**達の背中を見つめる。
私は晋助を見る。
言葉は交わさなかったが、お互いの思いは一緒だろう。晋助に笑顔で答えた。
『柊・桃‥隙を付け。剣に迷うな。己を信じろ。…武運を祈る。』
『金打』
キィーン…
『では、簡単に双方の紹介をするでござる。白虎の帯刀者、輿石 凱(こしいし かい)殿、青龍の帯刀者、** **殿。ルールは先立って言った通り。』
『やっと、かくれんぼが終わったな。さっさと出てこねぇから、お前の所為で何人も死んじまった。可哀想にな。これ以上犠牲を出さないよう、青龍を持って俺のものにならねぇか?お前美人だし。可愛がってやるよ。』
『私、貴方みたいな男嫌いなの。…交渉決裂ね。』
『フン。でもまぁ、女だてらに青龍の帯刀者になってんだ。…まずはお前の実力を見せてもらうぜ。』
凱は、柊と同じ位の歳かそれより幼くみえる。
彼もまた妖刀の犠牲者。
私達の妖刀は、一度血を浴びれば、<もっと、もっと>と血を欲する。
刀が使い手を、否…使い手の魂を飲み込んでいく。
感情も持たない、人間の姿をした化け物と化す。
彼の刀は、悪の白虎‥私の善の青龍よりその妖力が強いだろう。
彼は何度か白虎を使っている…。
これ以上犠牲がでる前に……倒す!
『では、初め!』
**は、師匠から貰った刀に手をかける。
と、同時に凱側の手勢が**達を取り囲む。
『柊、桃、覚悟はできている?』
『任せろ。お前の背中は…』
『絶対護る!!!』
『頼りにしているよ!行くよ!』
**達の眼の色が変わった。眼の前の敵しか見えてねぇ。
『なんか‥人数にすごい差が‥。』
『ずるいアル。銀ちゃん助けにいくアルヨ!』
『…黙ってみとけ。』
大丈夫だ、あんな雑魚共に殺られるわけねぇ。アイツを信じる。