「イーグレット=ウルズ。
今回君には特別任務を請け負っていただきたい」
「特別任務・・・ですか?」
「ああ、ある研究施設の護衛任務だ。
詳しいことは聞いていないのだが、出きるだけ生身での戦闘力の高い人材がほしいらしい」
「なるほど・・・。それで戦闘用人造人間である、僕に?」
「うむ。残りの2人も後から行ってもらおうと思っている。
だが、今は出きるだけ早く一人でも送ってほしいと向こうが言っていてね」
「わかりました。準備が出来次第出発します」
「頼んだよ」
少年、イーグレット=ウルズは、上司に特別任務を言い渡され、ベルゲルミルである森林地帯を横断していた。
このときは、任務に何の疑問も持たずただ言われたように研究施設に向かっていた。
あの時少しでも落ち着いて任務に疑問を持っていればこんな事にはならなかったかもれない。
―この森林地帯を越えれば、直ぐのはずだね・・・
ベルゲルミルで全速力で飛ばせば20分ほどで着くはずだったのだが・・・・。
―? 出力が上がらない・・・?
どうやら、ベルゲルミルに不具合らしい。
周りには敵影もないし、20分ほどで着くのだから
ただ動いてくれさえすればよかったのだが、どうやらそういうわけにも行かないらしい。
―深刻なエラー・・・?
原因は不明。
徐々にスピードが落ちていく。
―・・・・飛行不可能か。
仕方なく、ウルズは飛行を止め、徒歩で向かうことにしたのだがどうやら歩くことさえできないエラーらしい。
―走行、歩行も不可能だと・・・・?
・・・・・仕方ない。
こんな森林地帯で、移動不可能などたまったものではない。
モニターやレーダー類、通信機器は生きているらしく、ウルズは周りを探索する。
すると、どうやら近くに街があるらしい事がわかった。
データから見て、そんなに大きい街ではない。人口は500人ほど居そうである。
そんな小さな街に、起動兵器の部品などが売っているわけもないので、ウルズは救援を要請する。
軍に救援要請を送り、救援が来るまでその街で過ごす事にしたのだが・・・・
この決断が誤りだった。
大人しくベルゲルミルの中で救援を待つが正解だったらしい・・・・。
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