それをみていたレイティスは
その様子をみて、

「凄い…」

他の整備士達も
その壮大な進化に歓声の声をあげる。

30分ほどかけてヒュッケバインは、
さなぎから蝶に進化を遂げた。
その形状、
武装、
そしてマシンセルと言う強力な再生機能を付け加えられ、
その姿は北欧神話に出て来る
ユミルの孫、
ベルゲルミルと言う巨人になったのである。

「やった…成功だ!」

スリサズが感激の声をあげる

「うん…これは紛れもなく、
ベルゲルミル…成功だよ」

アンサズが笑いながら、話す。

「ああ、…だけど
まだこれでは足りないね」

ウルズがベルゲルミルを見て言う。

「うん。まだ物足りない」

アンサズもウルズに同意する。

「よーし、自分達で整備して調整しよう」

スリサズが笑顔で、2人に言った。

「ああ、そうしよう」

それから数時間後・・・・
ウルズ達は、
数時間で自分の愛機を改造、調整を完成させる。

ウルズの愛機となった
「ベルゲルミルアンフィニー」
ウルズの調整と試作型マシンセルにより、万能型の機体へと進化した。

その起動性は、非常に高くなっているが、
弱点として装甲が比較的薄くなっているが
マシンセルを強力にする事で補っている。

そして、スリサズの
「ベルゲルミルインフィニティー」
これは、スリサズの好戦的な性格が影響して
格闘戦重視の機体となった。
ヒュッケバイン時に搭載していた
グラビティウォールは防御のための代物ではなく
拳に重力を集める
格闘武器に進化した。

最後にアンサズの
「ベルゲルミルエンシェント」
遠距離重視の機体に進化を遂げた。
マシンナリーライフルを2つ装備し
グラビティウォールも健在であり、攻防一体のマシンと化したのだ。

ベルゲルミルの象徴である
シックススレイブは、
3機共通の武器となり、
それぞれの個性に合わせ進化を遂げているようである。

「これで、やつらに対抗できるかな?」

「きっとできるよ」

スリサズとアンサズが笑いながら話す。
それを見ていたウルズも

「ああ…
これで地球を彼らから守ろう」

「うん!」

そこへリズナとレイティスとアイリスがやってくる。

「完成したのね」

リズナが声をかけてくる。

「ああ。ようやくね」

ウルズがそれに返事をする。

「これで
彼等に対抗できますねっ!」

アイリスが喜ぶ。
そしてレイティスも

「修理や整備は、
わたしに任せて頂戴」

「ああ、任せるよ。」

ウルズが少し笑ったような顔で言う。

「んじゃ、
お祝いの食事会でもしに行きましょうか?」

リズナが切り出す。

「そうだねぇ、少し休憩しようか?」

アンサズもそれに同意する。

「仕方ない、一緒に行ってやるよ」

スリサズとウルズもそれに同意し、6人は食堂へ向った。


ベルゲルミルが完成した事で、大幅に戦力の上がったウルズ達。
この力で神と、堕天使を
倒すことができるのだろうか。

いよいよ、
神と本格的な戦いが始まる。


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