20話 マシンセル 
漆黒のマシンはそう謎の言葉を発する。
そして剣を構えた。

「…何を言ってるんだ?」

「そんな事より、来るわよ!」

リズナが、
そう発言した瞬間だった。
黒いマシンはリズナの駆る
ヴァルキュリアへと突進してくる。

「…戦乙女。
お前は何もできない。
何…ひとつ守る事も出来ない」

「はぁ?!
いきなり、何を言ってるのよ!」

黒いマシンはヴァルキュリアを
斬りつけようとするが、
召喚した光の玉が防ぐ。

「…お前は…
泣いて喚くことしかできない…」

「さっきから何を言っている?」

ウルズがそう発言する。
すると、黒い機体は一瞬動きを止め

「…この世界もやがて…
絶望に覆い潰される…」

「本当に何言ってるんだ!?
僕達が守る!
そんな事させないさ!」

「そうだよ!
この星は僕らの星だ。
勝手な事言わないでくれるかねぇ?」

黒いマシンは鞘に剣をしまい、
高く飛びあがる

「今日はほんの、挨拶代わり…。
次に会うときまで、
覚悟を決めておくが良い…」

そう言うと恐ろしいスピードでどこかへ飛び去ってしまった。

「一体なんだったんだ?」

スリサズがそう言うと、アンサズが

「全くなんなんだい!?
ライクレットといい…!
あの黒いのといい…!
分からない事だらけだよ!」

「イクズスに戻ろう。…
リズナ、大丈夫かい?」

ウルズがリズナにそう問いかけると、リズナは

「え、ええ…。問題ないわ」

「?」

(…あの黒い機体、まさか…?)







「ライクレット様ァァ!
ごめんなさいィィ、
あたしィ…
負けてしまいましたァァッ…!」

「いいよ、いいよ
泣かないで?アースラ。」

「ですがァァ……
あの、黒いのはァァァ…」

「うん、分かってる。
追いかけてきたみたいだね。」

ライクレットはそう言うと
心の中で呟いた。

―…彼女は僕を怨んでいる…
堕ちた天使よ…。
好きなだけ怨むと良い…。
それで君の気が済むなら…ね…



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