19話 漆黒の天使 
ここは…
とある次元に位置する空間。
そこは、神と名乗る少年達が
星を見守るために使う
神聖な空間であった

「彼らは
これからどうするんだろうね?」

「ライクレット様…お力を目にして
我らに歯向かう者などおりません」

「それはどうかな…?シャイル…
君は彼女を知っているだろう?」

シャイルの言葉にライクレットは
何かを思い出しながら答え、
更に問う

「彼女…?
あの世界で我らに歯向かってきた女の事でしょうか?」

「うん。
彼女は…
僕達に適わぬと知りながら、挑んできた。
…人間とは不思議なものだね。
勝てないと分かって挑んでくるんだからさ」

「ですが…
あの時とは状況が違います。
あの時は…
最初から異次元爆弾を…」

「ああ、そうだったね…
最初から再生に踏み切ったんだったね」

「この世界では使わないのですか?」

「うん、
この世界は酷く衰弱しているから。あんなの使ったら、
再生所か、世界が消えてしまうよ」

「…ではこれから如何しますか?」

「そうだね。
アースラに再生してもらおうかな」

「分かりました。
ライクレット様の御心のままに…」



「神様だなんて信じられない…!」

イクズスでは会議が開かれていた。
その内容は勿論。
ライクレットという声の主が
発言した
“神”という言葉についてである

「ですが、あの力は、
神に相応しい力でした…」

「アイリス、君は信じるのか?」

不安そうに言う
アイリスにウルズが問う

「い…いえ…
そう言う訳じゃありませんが・・・」

「…だけど、
あの力はそう信じさせるに値するって訳かい?」

アンサズもアイリスに聞く。

「は、はい…」

その言葉にスリサズが、
立ち上がり声をあげる

「馬鹿馬鹿しい!!
神などこの世に存在するわけがない!!」

「そうだね…
僕もそう思うよ、ただ…」

スリサズの言葉に
同意すると同時にウルズは、
ライクレットの力に対する結論を述べる

「彼らが
凄まじい力を持っているのは
“事実”だ」

その“事実”は
全員が認めざる得なかった。



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