ウルズがそう問いかけると、
ライクレットは、優しい声でウルズに話かける。

―君はウルズだったね。
マシンナリーチルドレンの最高傑作。

「質問に答えてもらおう
君は何者だ?」

―怖いなぁ…
そんなに怒らないでよ。

「怖いのはこっちだよ。
どこから話しているんだい?
姿を見せたらどうかねぇ」

アンサズがそう言うと
女性型機動兵器に乗るシャイルが、言い放った

「ライクレット様が、
あなた達のような者達の前に
姿を現すわけがない…」

「ほー…
それはどういう意味だい?」

「ライクレット様は
あなた達が拝む事のできない…
神聖なお方…」

「神聖なお方ねぇ?
神様とでも言いたいのかい?」

―ははは
鋭いなぁ、アンサズ

「…冗談で言ったつもりなんだけどねぇ?」

―いいよ。教えてあげる…

そう言うとライクレットは、
今まで笑っていた声が
真面目な声になった

―僕達はね…

「なんだと・・・・?」
ライクレットの言った言葉に
驚きを隠せないウルズ達。

いや、驚いたと言うよりは
半信半疑…といったほうが
正しいであろう。
ライクレットの言った言葉は
それ程信じがたい言葉だった。


―そんなに驚かないでよ
でも事実さ

「そんな、いるわけない…」

―信用できないのかい?困ったね

「証拠を見せてみろ!
お前達の言う存在だと言うなら…
山を吹き飛ばすくらいできるだろ?」

「スリサズ、何を言うんだ!?」

スリサズの言葉にウルズが焦る。

「できるわけないよ!
そんなもの存在するわけないんだ!」

―いいよよ。
じゃあ今から見せてあげる

「!?」

その瞬間。
突如現われた光の球体によって
周辺で一番大きい山が狙撃される。
山は一瞬にして、
跡形もなく消え去った。

「そんな、まさか…」

―マシンセルだっけ?
君達の力でも
一瞬で山を消し去るなんて無理だよね。

「信じられるわけないだろ…!
お前達が…」

―これで信じて貰えたかな?
そして1つ忠告しておくよ

「忠告だと?」

―僕達の邪魔はしないほうが良い。
平穏に暮らしたいならね。
それじゃあね

ライクレットの言葉と共に、
シャイルは光と共に消え去る。

ウルズ達は消え去った山を見る。
にわかに信じがたい
あんなに大きかった山を
ほんの数秒で跡形もなく消し去ったなんて。

圧倒的な力に
彼らは呆然と
立ち尽くすしかできなかった。

「神か…」

ウルズが呟いた。


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