「ウルズ?!」

リズナが
ヴァルキュリアで、ウルズ機を抱きかかえ回避させる。

「何してるの!?
敵が目の前にいるのよ!?」

「…からないんだ。」

「え?」

ウルズは、小さく呟いた。

「ははは!凄ーい凄ーい!
あれを避けるなんて♪
でも避けてるだけじゃだーめ♪」

アクリアがさらに大量の水の竜巻を作り出す。

「ちっ。またさっきの攻撃か!?」

「まったくしつこいねぇ!」

スリサズと、アンサズは
何とか反撃しようと銃を構える。

「…。今は…
目の前の敵の事を考えなさい…!」

リズナがウルズの呟きに対し
今やるべき事を言う。
そんな会話の最中も
アクリアの作り出した竜巻は
更に巨大さを増して行く

「あははは、死になさァァァい!」

リズナは光の球体を作り出し、バリアを張る

「今の内だよ!」

「悪いねぇ。
そうさせて貰うよ」

アンサズはリズナ盾になっている間に、
アクリアへ向け一斉射撃を開始する。

その攻撃は水の竜巻を突き抜け
アクリアまで届くが、アクリアには避けられてしまう

「避けられたかッ」

「お人形さんが生意気ね…ッ!」

「これで終わりにしよっかな〜」

そう言うとアクリアは、
大きく杖を振りかざし大量の水を
呼びよせる

「水に飲まれてしまいなさーい!」

「避けきれない…!」

その時だった。
誰かの声が響く…

「アクリア。
今回はそこまでで良いよ。
戻っておいで…」

「で、ですが…
まだ浄化はまだ…!」

「気にしないでいいよ
さあ、帰っておいで」

「は、はい…」

アクリアは最後にイーグレット達に

「今回はここで簡便してあげる。
命拾いしたわね」

「何が命拾いだ!!
僕達は負けてない!」

「あはは、良いわ…♪
その生意気さ!
今度会う時は覚悟しておきなさい♪」

その言葉と共に
アクリア急に消え見えなくなる

「き、消えただと!?」

「一体何だったんだ?」

アンサズもスリサズも
その様子に理解が出来ないようであり、困惑する

ウルズは相変わらず様子がおかしかった。

「…っ」

イクズスに帰るとウルズは、
真っ先に部屋へ閉じこもった。
アンサズやスリサズが話かけても、様子に変化は見られない。

「ウルズさん、どうしたんですか?」

アイリスが心配そうに
スリサズに尋ねる

「さあね…?
アイツと戦ってから様子がおかしいんだ」

「そうなんですか…」

ウルズには理解できなかった。

この世界は僕等が
管理し、浄化したはずだ…

なのに腐っている…?

僕らは完璧に
全てこなしてきたはず…

なのに…何故?

荒れ果てて居ることが…
腐っていると言う事なのか?

確かにこの世界は
大いなる災害により
1度死んでしまっている

それを僕らがマシンセルで
ここまで復活させた世界だ

完全に復活させたはずだった…
でも違うのか?

これは偽りの腐った世界なのか?

―…わからない。
―――…僕はどうすれば良い?


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