14話 舞い踊るのは、腐水 
地球に戻ったイクズスの甲板で、
スリサズとアンサズが
話をしていた。

「やっぱり、地球はいいよね」

「ま、かなり荒廃しちゃってるけど
やっぱり一番落ち着くな」

「所でさ」

「何だよ、アンサズ?」

「あの子達なんだけど」

「はぁ?
あの子達って誰だよ?」

「イクズスの艦長と、
整備士の双子さ」

「あー、あの双子か
それがどうしたんだよ?」

「どっかで見覚えないかい?」

「ないよ。
君の勘違いじゃないのか?」

「そうかなぁ。
どこかで見た気がするんだけど…」

「そういえば、
人間には自分とそっくりなヤツが
3人世界に存在するらしいよ。
そう言うのを考えれば、
一人くらいは似てるのが居るさ。
気にすることじゃないよ」

「そうかな」

「どうせ、思い出せないんだろ?
じゃ、そんな大した事じゃないさ」

「そっか。
きっと、そうだね」

スリサズとアンサズは
景色を眺めながら
そのまま他愛もない話を続けた

ウルズは自室の窓から
地球に景色を眺めていた

「戻って来たんだ…」

そこへ何者かがドアをノックした。

「誰だい?」

「私です。ウルズさん。」

「君は…
確かアイリスと言ったか?」

そう言うとウルズは、
ドアを開け

「あ、あの、こんにちはっ
こ、これからどうするのか
、聞こうと…おもいまして!」

「これから?」

「は、はい」

これから…
ウルズは何も考えていなかったことに気づく。

月を襲った彼らが
地球へ降りて来る事を恐れ
ここへ戻って来たが、
今は何の手がかりもなかった。

「君はどうすべきだと思う?」

「え?私ですか?」

思わず目の前にいたアイリスに
問いかけてしまった。

「そ、そうですね
えっと…。
どこかの街に行くとか…」

「街か」

「あ、あの……」

「そうだね。
どこか街を探そう。
もう既に彼らが
地球へ来ていたかもしれない
情報を集めよう」

「は、はい!」

ウルズは、
アイリスにそう指示すると空を見上げる

「…彼らは一体何者なんだろうね」

「・・・わかりません
ただ凄い力を持っているのは確かですっ」

「そうだね。
…まだ被害が出て居ないと良いが」

某所 ドーム内

「このドームから洗浄洗浄♪
このアクリア様がね!」

そう言うとアクリアの愛機
リヴァイアの手に持った杖を振り翳す。

するとたちまち
ドームは水に飲まれ、沈んでいく

「ふふふ、これでここは完了♪
次は…
もっ〜っと大きな街を洗浄しましょう♪」

とても機嫌がよさそうなアクリアを乗せたリヴァイアは、
次の街へと飛び去っていった


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