‐発掘現場‐

「あ、あの子…
まさかこんな方法で…
信じられない…」

アンサズが少し軽蔑した眼差しで
リズナの居るほうを見やる
すると彼女は荒くれ者達と、
シャトルを賭けて
何やらしている様だった。

「もう終わり?
他に居ないのかしら?
腕に自信のある人は?」

「ちきしょぉ
あの女滅茶苦茶強いぜ」

「俺らが勝ったら
1日デートで
あんな事やこんな事なのによぉぉ」

どうやら、腕相撲でシャトルと何かを賭けているようだ。

「…に、してもあの子
滅茶苦茶強いねぇ?
どうなってるんだい?
大の男数十人抜きだろう?」

それを少し遠くで見ていた
アンサズが思わず一人で
感想を言ってしまうくらい
一人で次々と大男を倒している。

「…何やら色々と
訓練を受けているようだね
さすがイレギュラーと言った所か」

「それにしても…
こんな方法で…
本当に月に行けるのかい…?」

アンサズが苦笑いをしながら言う
そんなアンサズにスリサズは
苛立ちを露にしながら

「行けるわけないじゃないか
腕相撲だけであんなものを
譲ってくれるわけないだろ」

スリサズが率直な意見を述べる。

「これで100人抜きっと。
約束どおり“アレ”
貰っていくから」

「ちょ、ちょっと待ってください。
もう1回!もう1回!!」

「えぇ?
もう1回やれば
本当に譲ってくれる?」

「ええ!もちろん!!」

そんなやり取りをしていると呆れた、ウルズが声をかけてくる。

「それで…
何回目の100人抜きだい?」

「…3回目くらいかしら?」

ウルズは、深く溜息をつくと
ブレーカー達の方を見て睨みつけた

「…君達、100人抜きで譲る、と
約束したのだろう?
もう100人は優に超えている。
貰っていくよ」

「ああ、まってくだせぇぇ」

あまりにしつこいブレーカーに
リズナは
小指で大男を転ばせて見せた


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