見透かされた
…気がした

僕が
この数日
ニンゲン達と過ごして
思った事を言い当てられた


…そんな気がした。

ウルズは、少女の質問に対して
答えた

「もう少し様子…は
見るつもりで居るよ。
ただマシンセルが動かない以上
僕らはそう遠くない未来に死ぬ。」

ウルズの言葉に、
リズナは提案を出す

「その事なんだけど…
月に行ってみたらどうかな」

「月?」

「そう、月は
ナノマシン技術が発達してるから
応用とか出来るかもしれないわ」

「…難しいと思うが」

「月で開発された、
月光蝶システムは、
マシンセルにも効果的なんでしょ?
ひょっとしたらいい方向に
転ぶかもしれないわ」

そんなリズナの提案。

ウルズは

「…考えておくよ」


彼女は…
何故ここまで僕たちに協力する?

力になりたい
と言っていた…
やり直せる…?
それはなんだ…?

これも
優しさの一種だとでも言うのか?

リズナとの対談を終えた3人は
自分の部屋に戻って来ていた

「どうする気だい?
月に行くのかい?」

アンサズが言うと、ウルズは

「彼女の言う通り…
それが出来たとしても
僕等が拒否反応起せば
意味がない」

「一か八かって事かい」

アンサズがそう言って考える。
するとスリサズが口を挟んだ

「僕は反対だよ!
また旧人類の力を借りるなんて!」

スリサズは相変わらず
反抗的な態度を取る。

「だが…
このままでは僕らはいずれ死ぬ」

「けどっ!!!」

どうしてもこれ以上
旧人類に力を借りるのが
嫌なのだろう。
それはきっと誇り高き新人類として
のプライドが許さない

「…スリサズ、
君は死ぬのが怖くないのか?」

ウルズの質問だった。
その問いにスリサズが固まった

(答えが・・・出せない・・・・ッ
こんなの簡単な問題のはず…ッ!
なのに・・・・ッ)

「スリサズ…」

アンサズが彼の名前を呼び
ウルズはその様子を
ただじっと見ていた。



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