「所でウルズや
体の方は元気になったのかい?」

ヨシマが心配そうに話かけてくる。

「あ、ああ
彼女のおかげで多少は楽になった」

ウルズはヨシマの質問に
素直に答えた

「よかったねぇ。
リズナちゃんも、
しっかりしてたからねぇ…
きっとウルズの事が
ほおっておけなかったんだろうね」

「放って置けない?僕を?」

「そうじゃよ
人間みんなそう言う優しい所が
誰にだってあるものさ
それがこの子の
『優しさ』なんじゃないかのぅ・・」

「…『優しさ』か」

ウルズはその言葉の意味を
少し考えた。

彼女が得にも
ならないのに僕達を
助けたのは
『優しさ』
と言うものなのだろうか

そして僕の中にも
それは存在していると言う。


イレギュラーに負けて
生き長らえて

色々な事があった。

一度は死にたいと本気で
思った事があったが
今は生きていたいと思う。

彼らの守り抜いた
この星の行く先に
興味が
ほんの少し興味があったから。


今の僕に目覚めかけている
いくつもの感情

人間たちが持ち合わせる
感情と一緒ならば
この感情の正体を僕は
少しでも
知りたい。

そうすれば
あの時選んだ選択が
『間違いじゃない』
って思えるかもしれないから


間違ってはいないはずだった

なのに彼らは
僕らを全否定した。

それは何故か
未だに解らない。

でも、この感情達を
少しでも知れば
解るかも知れない

だから…
僕は生きる事を望む
まだ死ぬわけにはいかない。



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