黒煙が覆う中にあるひとつの熱源反応に全員が凍り付いた。
ウルズが自らを犠牲にしアポカリプスを道ずれにしたのだから彼が残っているわけがなかったのだ。
即ち、残された可能性は彼らにひとつしかなかった。

「この熱源反応はまさか・・・・!」

「そんな、だって、今・・・!」

その場に居る全員が身構える。

まだ生きている。あいつが!!


アイリス、どうしてこんなところに居るんだい?
・・・・あぁ、これは夢だっけ、これは僕の都合の良い夢だね・・・

――ウルズさん。どうしてあんなことしちゃったんです?

あんな事?

――自分の身を犠牲にしてまで、神様を倒す、事です。

それは、この星を、この世界を守りたかったから・・・・

――それは、世界のためだけの事を考えてたんですね・・・・。

ああ・・・・

――でも残された人達の事を考えましたか?

え・・?


フリーデンから声が響く。

「爆炎消えます!」

全員が身構え、戦闘態勢に入る

「――!」

そこに現われたのは、体を半壊させ、所々から大量の液体を撒き散らし
邪悪なオーラを身に纏った、かつて神と名乗った『鬼神』または『邪神』だった。



残された人達?

――そうです。ウルズさんは、世界の事ばかり考えすぎですっ!


大切だから・・・・

――それはわかります。でも・・・・

でも・・・?


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