「確かに、あなた達にとってそれが正しい事なのでしょうね」

ここまで黙り込んで居たリズナが口を開いた。
その声は、怒りと言葉に出来ない想いが篭っていた。

「けれど、生きているモノには感情がある。それは常に揺れ動いていて、変わって行くもの。
レイティスやアイリスだって最初はそう思って居たのかもしれないけど、最後は違ってた。」

その言葉に、シャイルは不愉快と言う感情をあらわにし、

「何が言いたいのです?」

「人間って言う生き物には・・・・いえ、この世に生きている全ての生き物には。
『心』がある。『心』がある限り失敗を繰り返しても、負けないで生きていける、やり直そうと思えるの!
人間達は今変わって行こうとしている。この世界を救うため、守るために必死で頑張ってる。」

「黙りなさい・・・・!」

「だから、アイリスやレイティスだってあなた達の考えを否定した!それはあの子達が成長した証よ!
そんな成長ができる世界が、衰退をしていくだけ?そんなわけないでしょう!?」

「イレギュラー!お前に何が分かるのですか?お前は、この世界をこんな荒廃させた物の1人のくせに!」

「ええ、そうよ。私達は、大罪を犯した・・・!それは一生をかけても償う事は出来ないかもしれない・・!
でもね、償おうとする事は出来る!それは、なぜだと思う!?」

「黙れ・・・!!」

「それはこのすばらしい世界があるからよ!素晴らしい仲間がいて、守るべきがものがある!
こんな大事なものが沢山ある世界が、絶望だらけのわけはない!!!」

リズナの、魂の叫びはアンサズとスリサズにもしっかり届いていた。
そしてそれを聞いた2人も、深く頷き

「ああ、そうだね!リズナの言うとおりだよ。こんな楽しい事、嬉しい事が沢山ある世界が終わってるわけはない!
アイリスやレイティスが最後まで好きだと言ってくれたこの世界をお前達に破壊させたりはしないよ!!」

スリサズがそう言うと、女神4体へ突撃して行く。
そしてその姿を見たアンサズが、

「全く2人とも僕の言いたい事全部言ってくれるねぇ?2人の言うとおりさ。
あの子達だって、最後まで抗っていたんだ。そして僕達に託してくれた2人の命絶対無駄にはしない。
お前達を倒して、僕らの世界を守りぬいてやるよ!!」

アンサズもその言葉を同時に、戦闘を開始した。
3人の叫びは、神殿内部で泣き崩れて居たウルズにもしっかり届いていた。


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