神々の間
―・・・レイティス・・・・
どこ?
―・・・ウルズさん・・・
どこですか?
今、私はどこにいるの・・・?
アイリスは、緋い水晶の上に一人立っていた。
その前には、巨大な人型兵器の姿があった。
その姿は、神々しく、不気味で、世界の終わりを誘き寄せる。
「さあ、アイリス始めようか」
ライクレットは、アイリスの下にある水晶に手を当てた。
「おい、この空間、まだ抜けないのか!?」
「無茶言わないでよ!これでも必死にやってるのよ!?
大体こんな使い方をしたの始めてなんだから、話しかけないでよ!?」
スリサズが、リズナに文句を言っていると、後ろからアンサズが2人を諭した。
「そんな喧嘩してる場合じゃないと思うよ?
それに、そろそろ抜けると思うよ。見てごらん」
そういうと、アンサズは、2人に画像を送る。
「これは?」
「今捉えた画像だ。もう少し先に光が見えるだろ?多分ここがゴールだよ」
そう言ってアンサズは、ウルズに通信をつなぐと
「ウルズ、大丈夫かい?さっきから、ずっと黙りっぱなしだよ」
「・・・大丈夫だ。心配ない」
「アイリスのこと・・・、いやレイティスのこともか」
「・・・・」
「レイティスのことは、許せないよ、けど今は思いつめても仕方ないよ。
今はアイリスのことだ。アイリスを助けることだけ考えようよ?」
アンサズがそう言って、ウルズのベルゲルミルの肩を持った。
「ああ・・・そうだね」
ウルズの瞳は、遠くに見える光だけを見据えていた。
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