「く、凄い力だ…!!」

スリサズが、そう言うとベルゲルミルで一度地上に降りた。

「ああ、これは足を踏ん張っていないとあの穴に吸い込まれるよ…!」

アンサズも、そう言うと地上に降り足場を確保する。
そして上空にぽっかり空いた穴を見つめて、言う。

「2機のヴァルキュリアが揃いも揃って、空間に穴を開けてるんじゃ仕方ないけどねぇ…・!」

ウルズも、後から地上に降りてきて2人を気遣う

「お前たち、大丈夫かい?しっかり掴まっていないと吸い込まれてしまうよ」

「そうだね!それにしても、これから何を始めようって言うんだい?
2人で引っ張り合いっ子でも、する気なのかねぇ」


白と黒の乙女は、お互い一歩も譲らない。
お互いが、自分を貫く為。
今、自分のもてる全てをぶつけ合う。

「さあ。いくわよ、シュヴァルツ…!もう1人の私…!!」

「くるがいい。醜いもう1人!」

「思いを貫く決意、光を信じる心、希望を願う未来…!
此処に全て託す…!いけぇぇぇぇっ!!!!」

「絶望に変わる希望、闇しか見えない心、途絶える未来…。
世界はそれだけだと言う事を、今思い知るがいい!!!」


2人のヴァルキュリアから放たれた汚れなき思いと、絶望に染まった力。
今ここに2つの本来は相容れない物が交じり合った―……


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