「私たちは、神を倒す…!」
「弱きものが何を言う?無残に散り逝くだけさ!」
「そんな事やってみないと、わからないでしょ!?」
「…やったさ!
お前が出来る事全てな!!!」
「!」
その言葉に、リズナが剣をとめる。
そして、シュヴァルツは続ける。
「お前は私だ。私とお前は同じ存在。
…なら、私の言う意味わかるでしょう?」
「…!」
「仲間もいた。大勢いたよ。
けれど、その仲間達と力をあわせても!
どんなに結束しても…!アイツには届かなかった…!」
「!!」
「そんな相手に、お前はどうやって挑むというの!?」
シュヴァルツの強くも悲痛の叫び。
未来を信じ、絶望を追い払おうとして、飲み込まれてしまった哀しき叫び。
その言葉を、その場に居た全員が受け取った。
そしてその言葉にリズナは返答を返す。
「…そうね」
「分かるじゃないか、なら…」
「ええ、あいつが強いなんて、そんなことは分かってるわ。
でも、あなたは最後まで頑張ったのよね?相手の強さなんて、直ぐにわかる。
なのにそれでもあなたは戦ったんでしょう?自分の限界まで諦めなかったんでしょう?」
「!」
「私も同じよ。相手は強い。勝てないかもしれない。
けど、限界も感じていないのに諦めることなんて出来ない。だから、抗うのよ。自分が死ぬその時まで!!」
シュヴァルツはその言葉に、瞳を閉じた。
そして、再び目を開く。
「ふ、フフフ…。お前にはもう何を言っても無意味のようね…。
いいわ、ならこれで全て決めましょう…!
お前と私。どちらが正しいか…。お前が未来を信じ、絶望に立ち向かうというのなら…
私を超えて見せるがいい!」
シュヴァルツは、空に黒い穴を広げ異空間の門を呼び出した。
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