白と黒の螺旋 
シュヴァルツは、黒い球体を召喚し、リズナ、そしてウルズ達に襲いかかっていた。
それは、まさに猛攻で反撃に出る隙さえ与えてはくれなかった。

「く、…シュヴァルツ!」

リズナが堕天使の名を叫んだ。
すると、シュヴァルツは、無言で彼女に黒い稲妻を飛ばす。

「話も聞いてくれないってわけ!?」

「リズナ、どうするんだい!?」

アンサズがそう言うと、リズナは

「彼女と少しでいい、話がしたい…」

そんな彼女にウルズは問いかける

「話してどうする?」

「彼女の絶望、少しでも知りたい」

スリサズが、その言葉に冷たく言う。

「…聞いて分かる事じゃないだろ」

「…知ってる。けど、何も知らず、何も語ってもらえず、このまま争うだけなんて嫌なの」

「自分だから、か?」

スリサズが、更に問う。

「正確にはわからない。でも、ただ争いあうだけが全てじゃない」

その言葉にスリサズが、溜息を付き

「仕方ない奴だな。シュヴァルツの動きを余裕持たせつつ止めればいんだろ?」

「スリサズ?」

「僕らにそんな、面倒をさせるんだ。ちゃんとやるんだぞ!」

スリサズはそう言うと、シュヴァルツに突貫する。
その姿を後ろから見ていたアンサズが

「言いたいこと全部言われちゃったねぇ。
ま、さっさと用事を済ませてレイティスの件も、アイリスの件も終らせようじゃないか?
ウルズも、そう言うことでいいだろう?」

その言葉に、ウルズも頷き

「ああ、アイリスの事も大事だが、君も大事な仲間だからね。
その仲間が助けたいと言ってるんだ。協力は惜しまない。」

「2人とも、スリサズも、ありがとう!」

リズナはそう言うと、シュヴァルツを見て決意を固めた。

そして、シュヴァルツは突貫してきたスリサズを黒い翼で防御する。

「やっぱり、強いな…!」

「小賢しい、人形が!!」

シュヴァルツは、黒い剣に稲妻を纏わせ、剣圧と共にスリサズへ放った。
しかし、スリサズはそれをマシンナリー・ライフルで中和させる。



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