「イーグレット・ウルズのことですよ。そもそもあなたこそ、本当に彼を愛しているのでしょうか?」

女神の言葉。
意味がわからない。

私が彼を、ウルズさんを本当に好きか?ってこと…?

「…好きだよ」

「それは、本当にあなたの気持ちですか?何者かに植え付けられていないと言えますか?
いえ、むしろ彼は貴方方のオリジネイター。それは愛というものではなく、ただの憧れなのかもしれませんよ」

「そんなこと…っ」

「ほら、分からなくなってきたでしょう?
今この世界は嘘、虚像だらけなのですよ。
人間がやり直そうとしている?変わろうとしている?
そんな事、自分自身さえ理解できていない未熟な者達が何故わかるのですか?」

「!!」

アイリスは言葉を詰まらせた。
しかし、シャイルはそんなアイリスに目もくれず、淡々と話し続ける。

「だから、世界は再生が必要なのです。
そんな者全て洗い流し、嘘、偽りのない世界を新たに作り上げる。それこそ、この世界に今最も必要なことです」

それを言い終えると、シャイルの声が微かに上がる。
そしてその声と共に鮮やかに舞っていた光の玉達がアイリスの周りに集まった。

「そして、あなたはその最後のカギです。アイリス。
アポカリプスが完全に目覚めるまで、まだ時間はありますが・・・
あなたには、アポカリプスが完全に目覚める前にやって貰わねばならないことがありますのでね・・・・」


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