「レイティス、…君の気持ちは痛いほどわかった。」
「!!」
ああ、分かってるさ。
愛する事も、誰かを傷つける痛みも。
それでも僕は。
「やられるわけには行かない。
僕の後ろには、この星に『生きるもの達の』未来がかかっているから…!」
「そうよ、それでいいのよ…!そうじゃなきゃ私もあんた達を殺せない!!」
ウルズは、シックス・スレイヴを放った。
その様子を確認したレイティスもチャーム・スレイヴを放つ。
両者の奴隷はぶつかり合い激しい爆発を起す。
レイティスは、爆炎に飛び込む。
ウルズも飛び込み、両者は爆炎の中で激しく争い合う
「爆炎が酷くて何も確認できないねぇ?スリサズはどうだい?」
「ああ」
「スリサズ、あなた加勢してたんじゃないの?」
リズナは、スリサズに訊いた。
「ウルズのあの本気を見たんじゃ、何も出来なくなっちゃったよ」
「でも、ウルズはレイティスを殺すつもりじゃないと思うよ」
「アンサズ、どう言う事だよ!?」
「本気で殴り合わないと分かり合えない事だって、ある。 そう言うことさ」
その言葉に、リズナははっとして
「まさか?」
「ああ、そうさ。僕達だって人間達と本気で殴りあったから気付けた部分もある。そう言うことだろ?」
3人は、爆炎を見つめ
「きっと分かり合えると思うよ。きっとね」
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