レイティスと、ウルズ達が戦闘する遥か上空。
堕ちた天使は、その様子を見ていた。
「・・・・・誰かを想うには、何かを犠牲にしなければならない・・・」
彼女は想いだす。
まだ白き天使だった頃を・・・・・。
自身を犠牲にしてでも、守りたいと想った世界。
自分の命を犠牲にしてでも、守りたいと想った人々。
しかし、そんな想いは一瞬にして地へと堕ちた。
命など捨てる覚悟もあったのに。
とうの昔からそんな覚悟していたのに。
結局、自分は何一つ出来なかった
彼女はその時、知った。
気付いた。
思った。
誰カヲ守リ、想ウニハ・・・・
犠牲になるものがあると言う事を・・・・・・・
レイティスは、必死に涙に抗いながら叫んだ。
頭に過ぎる姉の笑顔を、振り払いながら・・・・
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